1-01.なぜ、不動産は不況に陥ったか?

現代は「不動産不況の時代」といわれています。
世界的な金融不安が広がるなか、サブプライムローン問題やリーマンショックなどの影響もあって、金融機関の不動産業向け融資は大幅に縮小されています。
不動産業界にあっては、売上規模の高い上場企業やマンションデベロッパーの倒産も相次いでいるのが現状です。
100年に1度ともいわれる世界不況で、危機的な状況にあるとされる不動産市況ですが、その原因は何だったのでしょうか。

不動産不況の原因のひとつに、不動産業界の資金不足が挙げられます。
2001年に創設された不動産投資信託の「Jリート」銘柄は安定した金融商品といわれていましたが、分譲マンション市況の悪化によって破綻しマーケットに激しいショックを与えました。
また、2005年の「耐震強度偽装問題(姉歯事件)」をキッカケに、2007年には建築基準法の改正が行なわれてマンション着工の遅れが起こったため売上確保に多大なダメージを被りました。
さらに、1990年以降に加速していった金融機関の「貸し渋り」も、不動産業の資金不足に拍車をかけていったのです。

資金不足は、不動産業界にとっては致命的な問題です。
特に、開発に高額の資金を必要とするデベロッパーから見ると、資金なくしては開発事業は成り立たないものです。
いわばこれらの事件や問題は、不動産業界の血液の流れを止めたともいえる大きな出来事だったのです。

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